芥川龍之介王朝文学選「俊寛」「袈裟と盛遠」「好色」
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Publisher Description
平家打倒の陰謀を企てたとして鬼界が島に流された僧の俊寛が、他の流刑者達が京に戻るのに、自分だけ取り残されたことに半狂乱になるというのが一般的説話だが、芥川の描く『俊寛』は、現地の島民に敬われながら琉球芋や鳥肉など食らいたくましく生きたという、いささか異なる描写を行っている。『袈裟と盛遠』は、袈裟御前に横恋慕した文覚上人が、御前を唆してその主人を殺したつもりが、実は殺した相手は御前本人だったという説話に想を得たもの。『好色』は、平安時代に天下の色好みで知られた平中(平貞文)が、他の女とは異なり、文を出しても全く反応しない侍従に翻弄され、遂には悶絶するという物語。侍従の糞尿の話まで出てくる異色譚。