【朗読音声付】人間腸詰
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Publisher Description
1904年。アメリカのセントルイスで開催される万国博覧会に、当時27歳の腕のいい大工の治吉は、植民地であった台湾館の建設へ派遣される。
開幕後も入り口に立ち、客寄せを行っていると、目玉の烏龍茶を給仕する娘二人、チイチイとフイフイから色目を使われるようになる。
ある夜、若さ故から春吉は、そのうちの一人チイチイと会場を抜け出し、連れられていくがままある館に到着する・・・。
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グロテスクなタイトルとテーマから、ホラー・スプラッターものの小説をイメージしてしまうが、本作の最大の特徴は、その語り口と、オチの付け方であろう。
一見するとグロ"そう"で気持ち悪"そう"な話だが、グロい。気持ち悪い。で終わらせない、なんともモヤモヤした、オチで、強烈なテーマを中和する語り口。
本当に気持ち悪いのは、直接的な描写か。説明できない「世界が真ん丸いわけ」か・・・。