The Global Leader 日本企業は中国企業にアジアで勝てるのか?
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Publisher Description
この小説は香港と北京を舞台に日本企業が中国企業と戦い、勝つシナリオになっている。書いていく中で、何度も勝てない場面があった。今まで通りの日本企業の戦術であれ敗れていた。それをなんとしてでも勝とうという戦略を立てた。そのベースが「孫子の兵法」だ。今のビジネスマンは英語も中途半端であり、アジアでの戦いにおいて、日本的な考え方で進めているケースが多いのではないだろうか。
著者はアメリカの会社に32年働き、中国の家族と30年過ごして来た。米中の狭間での経験を踏まえて、この小説を書いた。日本人の「真面目」「正直」「勤勉」「嘘をつかない」性格ではアジアでは勝てない。嘘をつけと言っているのではない。嘘と見破れと言っている。日本人にはそれができない。その嘘を見破るテクニックがこの「孫子の兵法」だ。
この小説で「孫子の兵法」だけではなく、中国の儒学を勉強する必要があることも述べている。なぜその必要があるのかというと日本人のリーダーシップの根源はこの儒学にあるからだ。日本人は江戸時代までは藩校での勉学はこの儒学だった。老子が「無用の用」と言った言葉がそれだ。あえて学ぶ必要がないのだが、それがないと人間としての威厳がでない。人としての厚みがないということだ。知識だけではダメなのだ。
それが明治維新になって、国を挙げて富国強兵を唱え、こうしたリーダーシップの本質的な学習を日本人はやめてしまった。技術中心の学習に終始してしまった。それでもまだ、教育勅語が残っていたが、戦争に負けて、GHQによって廃止されてしまった。さらにWar Guild Information Programによって、日本人の矜持は全く排除されてしまった。すなわち日本人とは何かを捨てさせられてしまった。そうして戦後の70年が過ぎた。
日本の経済が人口の減少とともに、停滞していく中で、今一度、かっての日本人が持っていた矜持を取り戻す必要がある。それを意識して書いたのが、この小説である。以下がその章立てであるが、グローバルリーダーとは何かを定義している。今までの定義ではグローバルリーダーにはなれない。英語ができて、仕事ができて、海外に駐在しただけではダメなのである。それはなぜかはこの小説を読んでいただきたい。
さらに話をすすめて、主人公は勝つための作戦を徹底的に立てている。孫子のいう「廟算」だ。そうした上で、競争相手の中国企業のふところに飛び込んでいく。こうしたことは日本人はできない。さらに相手の信頼を得ていく。そうして、相手が信頼したら、相手の弱点を見つけ出す。ところが相手はそう簡単には日本企業との合意をしようとはしない。
最後は主人公が今まで学んで来た儒学を述べることによって、相手の心を開かせるというシナリオだ。途中、様々な課題と問題が出てくる。それを主人公の佐々木は一つ一つ果敢に挑戦していく。
第1章 グローバルリーダーとは何だ。
第2章 競合相手は中国企業だ。
第3章 どうすれば勝てるのか。
第4章 敵地の北京に乗り込む。
第5章 敵が自ら弱点を告白した。
第6章 合意の糸口が見えない。
第7章 敵の董事長が信用した。
第8章 勝負の結果を社長に報告する。
この小説は昨年8月に出版した「日本企業はアジアのリーダーになれるのか?(株式会社 ファーストプレス)」の姉妹編である。この本はホーチミンが舞台だが、この小説は香港と北京が舞台になる。登場人物は全員同じだ。
この小説がアジアでビジネスを展開している日本人の一助になれば幸甚である。著者は海野塾という英語で世界の政治経済軍事外交を教えているが、それもひとえに、日本人がアジアで戦っていくための指導に他ならない。