鼻: 夏目漱石の激賞を受けた、芥川龍之介の出世作にして代表作でもある短編小説。『今昔物語集』に題材を得て、菊池寛などの参加する第四次「新思潮」創刊号に発表された。
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禅智内供という僧侶の鼻は太くて長く、五、六寸(15cmから18cm)ある。細長い腸詰めのようなものがぶらりと顔のまん中からぶら下がっている。僧侶は自分の鼻が気になってしかたがない。あるとき弟子のひとりが鼻を短くする方法を習ってきたと言う。そこで・・・。僧侶の心の動きを細やかに描写することで傍観者のエゴイズムとそれに振り回されるあわれな人間の姿を浮彫りにしたと文学史の中で評価されているようだ。