有島武郎はこれだけ読め!
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Beschreibung des Verlags
(有島武郎について)
有島武郎は一八七八年、東京に生まれました。東北帝大農科大学で教鞭を執りますが、一九一〇年「白樺」に同人として参加します。そこで「かんかん虫」「或る女のグリンプス(後に「或る女」に改題)」などを発表します。
一九一六年、結核を病んでいた妻が死に、さらに父が亡くなったことから教鞭を辞し、本格的に文学生活に入ります。
「或る女」「カインの末裔」「生れ出づる悩み」などが代表作として知られています。
一九二三年六月九日、人妻であった中央公論社『婦人公論』記者の波多野秋子と軽井沢の別荘浄月庵にて心中自殺しました。
なお、「生れ出づる悩み」のモデルとなった木田金次郎は、その後画家となり多くのすばらしい作品を残しました。一般にはそれほど知られた存在ではありませんが、一度その絵を見てみる事をお勧めします。
「山ハ絵ノ具ヲドッシリ付ケテ、山ガ地上カラ空ヘモレアガッテイルヨウニカイテミタイ」‥‥山が地上から空にもれあがる‥‥それはすばらしい自然への肉迫を表現した言葉だ。言葉の中にしみ渡ったこの力は、軽く対象を見て過ごす微温な心の、まねにも生み出し得ない調子を持った言葉だ。
(「生れ出づる悩み」より)
(この本について)
この本には、以下のように10編の小説、3編の評論、4編の童話を集録しました。
小説
かんかん虫 (一九一〇年)
或る女(前篇) (一九一一年)
或る女(後篇) (一九一九年)
お末の死(一九一四年)
カインの末裔 (一九一七年)
クララの出家 (一九一七年)
生れ出づる悩み
骨 (一九二三年)
星座 (一九二二年)
小さき者へ (一九一八年)
評論
惜みなく愛は奪ふ (一九二〇年)
宣言一つ(一九二二年)
二つの道
童話
一房の葡萄 (一九二〇年)
溺れかけた兄妹 (一九二一年)
燕と王子 (一九二六年)
碁石を呑んだ八っちゃん
(古典教養文庫について)
古典教養文庫は、日本のみならず広く世界の古典を、電子書籍という形で広めようと言うプロジェクトです。以下のような特長があります。
1、古典として価値あるものだけを
これまで長く残って来たもの、これから長く読み継がれていくものだけを選んで出版します。
2、読みやすいレイアウト
文章のまとまりを、適切な改ページで区切って、iPhoneはもちろん、iPadやMacでの読書に最適化しました。また、作品の一編一編にも索引を付けましたので、目次から直接アクセスできます。
青空文庫をベースとしている場合も、適切に処理してありますので、そのまま青空文庫の物をダウンロードして読むよりも格段に読みやすくなっています。
3、美しい表紙
プロのデザイナーによる美しい表紙をつけました。書籍と関連づけられた美しい表紙で、実際の本を読むような感覚に浸れます。
4、スピーディーな改版
紙の本と違い、誤植の修正や改訂などすぐに対応でき、刻々と進化を続けます。