【朗読音声付】源氏物語 十三 明石(あかし)
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Descrizione dell’editore
本書は文章のほかに、プロのナレーターによる朗読音声でもお楽しみいただけます。
源氏物語は、紫式部によって書かれた全五十四帖から成る長編小説。
期間にして74年、四代の天皇の御代に渡る壮大な物語であり、
その文章の構成や美しさ、人物の心理描写の面などからも、
日本の文学史上最古にして最高傑作とも言われています。
源氏物語 第十三帖 明石(あかし)
雷雨はなおも続き、ついには邸が雷に打たれて一部炎上してしまった。
そして雷雨の収まった明け方、源氏の夢に亡き桐壺帝が現れて、
「住吉の神の導きに従って、すぐにその地を離れるように」と告げた。
翌日、明石の入道が神のお告げを受けたと言い源氏を迎えに来たので、
源氏は昨晩のお告げに従い、入道の申し出を受けて明石へと移った。
源氏を迎えた入道は、娘を源氏に差し出そうとしていたが、
娘は身分の違いから気が進まずになかなか心を開かなかった。
それでも入道の取りなしや文のやり取りを経て、八月、ふたりは
ついに契りを交わし、やがて娘は源氏の子を身ごもった。
一方都では、源氏追放を企てた弘徽殿大后が病に倒れ、
眼病で弱っていた朱雀帝はついに源氏の免還を決意した。
都に戻ることになった源氏は、明石の娘にいつか必ず都へ迎えることを
約束して、帰京の途につくのであった。