〈三体〉千字文(平井義直・明治10年)
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Beschreibung des Verlags
〈三体〉千字文(平井義直・明治10年)
【判型】半紙本1冊。縦224粍。
【作者】平井義直書。
【年代等】明治10年11月刊。[京都]山川九一郎(芳菊書楼)蔵板。[京都]風月庄左衛門ほか売出。
【備考】分類「往来物」。定価金30銭。周興嗣作『千字文』を真行草3体で書した習字手本。漢字4字一句毎に界線で仕切り、上段に大字・陰刻の楷書で記し、下段を左右2行に分かち、右に行書、左に草書で記す(左右いずれも陽刻)。巻末に細字の「千字文両訳」(漢字の左右に音訓を施したもの)として全文を再掲する(この部分1丁は銅版刷り)。なお、『千字文』は、中国、梁の武帝(在位502-549)の命により、1000の漢字を四字句からなる美しい韻文に編んだもので、六朝時代の周興嗣(470頃-521)撰。同じ漢字を二度と用いず、「天地玄黄、宇宙洪荒」(天地は玄黄なり、宇宙は洪荒なり)に始まり、「謂語助者、焉哉乎也」(語助と謂う者は、焉哉乎也(エンサイコヤナリ)に終わる。初学者の漢字学習用に、基本的な漢字を集めて調子のよい文章を綴ったものは、他にも史游作『急就篇』などがあったが、『千字文』は洗練された文体と内容によってそれらを圧倒し、6世紀から20世紀の初めに至るまで、漢字の教科書ならびに習字の手本として広く用いられた(コトバンク参照)。