ヴィヨンの妻 - wisの朗読シリーズ(6‪)‬

映画化された太宰治の佳作が、音声で甦る。2009年に生誕100周年を迎えた名作家が描いた美しい物語を堪能してください。

多額の借金、酒、女…と、放蕩を続ける作家大谷。
作家としての彼に嘆息しながらも繊細なその才能を信じ、
愛し、そこにある生活を生き抜こうとする妻“さっちゃん”。
大谷自身も、また妻も、原罪のいのちを、滅びへ向かう憐れを邁進するかのように見える。
けれど、そこに不思議と漂う清廉潔白さは何だろう。
既成の家族概念の破壊者であった太宰が、僅かに繋いだ家族への夢とは…。