実説 城谷怪談「一人になってはいけない」
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Descrizione dell’editore
実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「一人になってはいけない」(29分)
幸子さんが高校生のとき、修学旅行で九州に出向いた宿でのこと。
修学旅行生相手の旅館は新館と旧館を長い渡り廊下で繋いだ大きな建物だった。あいにく間数の調整がつかずに幸子さんの班だけが旧館に割り当てられてしまったのだが、先生たちの部屋とも離れているし夜更かしができるとはしゃいだのもつかの間、実際に部屋を訪れてみるとどんよりと空気が重い。
班員たちが早々にお土産を求めに新館へ向かったのを見届け集団行動が苦手な幸子さんは一人部屋に残った。
そして予期せぬ事態が静かに、そしてまた着実に幸子さんに忍び寄ってきたのである。