実説 城谷怪談「守り人」
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Descrizione dell’editore
実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「守り人」(21分)
寺社仏閣を訪れる時、場所場所に応じた作法がある。せめて入り口をくぐる前には挨拶をしたいものだ。
ピヨ子さんは二十代の頃ひょんなことから仏像の美しさと精神世界に魅了されて時間ができるとあちこちの寺社仏閣を訪ねては写真を撮るのに夢中だった。
中でもお気に入りは聖徳太子だったが、大阪河内長野の叡福寺に太子三十三歳の像が安置されていると聞き喜んで出向いた。頭の中は写真のことでいっぱいできちんとお参りもせずにズカズカと境内の散策を始めた。やがて夢殿を模した八角堂を見つけたのだが...。
写真を撮るピヨ子さんの近くに四つの黒い影が現れた。