実説 城谷怪談「狐」
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Descrizione dell’editore
実説 城谷怪談
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「狐」(22分)
栄子さんが小学校五年生だったある夜、急な来客があった後両親が神妙な面持ちで二つ隣の町まで出かけて行った。
深夜になって疲れ切った様子の母が一人で帰宅したが、父の姿がない。聞けばまだ父は出先で奮闘中だという。
そのころ栄子さんの両親はある宗教に入信している熱心な信者で拝み屋さんのようなことをしていたそうだ。知り合いのおばあさんが亡くなったというので拝みに呼ばれたという。
亡くなっているのに拝むというのはどうしたことだろうと思っていると、翌日父が帰宅した後にようやく事の詳細を教えてもらった。
「おばあさんは息を引き取った直後、にわかに布団に起き上がるとうなったり、うろうろとはい回ったりし始めて...」世にいう狐憑きと呼ばれる現象にまつわるエピソードである。