さよならの力 大人の流儀7
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発行者による作品情報
私は二十代と三十代に別離を経験した。一人は弟であり、もう一人は前妻であった。なぜ彼、彼女がこんな目にと思った。その動揺は、なぜ自分だけが?という感情になった。ところがそういうものと向き合っていると、やがて別離を経験した人にしか見えないものが見えて来る。それは彼等が生きていた時間への慈しみであり、生き抜くしかないという自分への叱咤かもしれない。