カインの末裔
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Publisher Description
北海道のきびしい自然を背景に、無知で野性的な小作人仁右衛門の悲惨な生活を描いた作品。
主人公の仁右衛門は、妻と子供と痩せた馬を連れて小作人として働くため、農場にやって来ます。
そして彼は誰よりも働きました。農作業ができない時期は、漁師として出稼ぎをして、
その収入でたくましい馬と新しい農具を買います。
また、春が来れば皆が寝静まっても農作業の手を止めませんでした。
馬による運送の仕事にも勤しみ、無一文だった仁右衛門の暮らし向きは良くなっていきました。
旧約聖書における教義を題材にした有島武郎の短編小説。
有島 武郎(ありしま たけお、1878年(明治11年)3月4日 - 1923年(大正12年)6月9日)は、日本の小説家。
学習院中等科卒業後、農学者を志して北海道の札幌農学校に進学、洗礼を受ける。
1903年に渡米し、ハバフォード大学大学院を経て、ハーバード大学で1年ほど歴史や経済学を学ぶ。帰国後、志賀直哉や武者小路実篤らと共に同人「白樺」に参加。
1923年、軽井沢の別荘(浄月荘)で波多野秋子と心中した。
代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜しみなく愛は奪ふ』がある。