ファウスト
-
-
4.0 • 2件の評価
-
-
- ¥1,986
発行者による作品情報
ここは天の国。天の主と三人の大天使のもとへ、ゆうわくの悪魔がやってきました。
彼の名前はメフィストフェレス。
強い魔力を持ち、冗談とウソとかけごとを愛し、いつも人間をからかってばかりいます。
天の主はメフィストフェレスに向かって「お前はファウストを知っているか?」と言いました。
メフィストは「あの学者だろ? 頭はいいが、ばかな男だ。わきたつ心に、遠くへ遠くへと追い立てられている。決して満足できないあわれな男だ」と答えます。
天の主は「ファウストは生きるのにまようばかりで、どうにかしてやりたいと思っているのだ」と言います。
それを聞いて、メフィストフェレスは「おれがあの男をゆうわくしてみせようか」と持ちかけます。
天の主は「お前にまかせよう、メフィストフェレス。ファウストをゆうわくし、そのたましいを好きなようにふりまわすがいい。だが、よい人間というものはどんなにゆうわくされようとも、正しい道をわすれることはない。それを知ったとき、お前ははじをかくぞ」と言います。
メフィストは「のった!このかけには負ける気がしないね。ファウストのたましいはおれのもんだ」と喜びました。
そして、メフィストは「おれは悪いことをしようともくろみながら、いつもいいことをしてしまう、あの力の一部さ。いつもものごとを否定する霊だよ。人間が悪とよぶもののかたわれさ」とファウストの前に現れます。
目次
序章
第1章 【悲劇第一部】メフィストフェレスとファウスト
第2章 恋に落ちたファウスト
第3章 ファウストとマルガレーテ
第4章 罪
第5章 ワルプルギスの夜
第6章 【悲劇第二部】第一幕 いつわりの国
第7章 第二幕 古代のワルプルギスの夜
第8章 第三幕 ファウストとヘレネー
第9章 第四幕 戦
第10章 第五幕 ファウストのたましい
ゲーテ
本名はヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ。1749年、ドイツ・フランクフルトに生まれる。作家、科学者、政治家など多彩な才能を持ち、名声を獲得。代表作に「若きウェルテルの悩み」「ファウスト」。ヨーロッパ文化に多大な影響を与えた。1832年没。