古典と日本人~「古典的公共圏」の栄光と没落 古典と日本人~「古典的公共圏」の栄光と没落

古典と日本人~「古典的公共圏」の栄光と没‪落‬

    • ¥1,273

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発行者による作品情報

◎内容
高等教育の古文・漢文不要論が唱えられる今、
古典は本当に必要なのか。
日本において古典が成立した経緯を辿りながら、
そもそも「古典」とは何かを考える。
一般社会通念としての「古典」とは、
歴史の中で他者の視線に耐え抜いた書物を
指すことが支配的であるが、
本書では、本来の「古典」には
明確な基準があったことを明らかにする。
「古典の日本史」の流れを踏まえつつ、日本人にとっての
「古典」や「教養」のあり方を問う一冊。

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◎目次

序章 古典を学ぶことに価値や意味はあるのか

第一章 古典意識の成立――古典なるものと藤原俊成の戦略
【1】世界は二つの国・地域に分かれている
【2】日本における古典の中の古典
【3】古典的公共圏の成立前夜

第二章 古典的公共圏への先駆――古典と注釈
【1】古典と注釈
【2】古典注釈の始まり①――『古今集』
【3】古典注釈の始まり②――『伊勢物語』
【4】古典注釈の始まり③――『源氏物語』
【5】古典注釈の始まり④――『和漢朗詠集』
【6】古典注釈のその後

第三章 古典的公共圏の確立――身だしなみとしての和歌・古典
【1】古典本文の校訂ということ
【2】藤原定家の古典校訂
【3】河内源氏家の『源氏物語』校訂と注釈
【4】和歌の変容
【5】後嵯峨院の時代
【6】古典的公共圏の定義
【7】古典的公共圏の成立時期

第四章 古典的公共圏の展開――戦乱においてますます躍動する和歌・古典
【1】モンゴル襲来がもたらしたもの――幕府と宗教
【2】南北朝動乱と古典的公共圏
【3】応仁の乱前後と古典的公共圏
【4】戦国期――天下統一と古典的公共圏

第五章 古典的公共圏の繁栄――古典の王国だった近世日本
【1】近世と古典の深い縁
【2】近世前期の古典学
【3】近世後期の古典学
【4】国学のもたらしたもの――契沖の系譜と変容
【5】松平定信と大名文化圏
【6】文化文政期における古典学の隆盛

第六章 古典の末路――古典を見捨てた近代
【1】明治~戦前期――国語教育の一部門に矮小化された古典
【2】古典的公共圏の喪失
【3】戦後期――戦後における古典

終章 古典の…

ジャンル
ノンフィクション
ナレーター
西村不二人
言語
JA
日本語
ページ数
11:02
時間
発売日
2023年
9月24日
発行者
光文社
サイズ
680
MB