嘘だらけの日独近現代史
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発行者による作品情報
◆世界大戦に二度も負けたのに、なぜドイツは立ち直れたのか?
日本人が思い描くドイツは
「真面目でなんとなく親近感のある国」だが、
それはプロイセン人がつくった「ドイツ帝国」であり、
ドイツに長らく君臨してきた
オーストリア・ハプスブルク家の神聖ローマ帝国ではない。
現在のドイツはいわば、プロイセンに乗っ取られた国だ。
では、プロイセンとは何かと問われれば、
ポーランドの東の果てから流れてきたよそ者のことだ。
プロイセン人がつくったドイツには典型的な特徴がある。
一、生真面目。
二、勢いに乗る。
三、詰めが甘い。
――世界大戦で二度の大敗を喫したように、
途中まではうまくいくものの、
調子にのって最後は大コケすることを繰り返してきた。
明治以来、そんなドイツに憧れた国が日本だ。
帝国陸軍は最先進国のドイツ陸軍を師と仰ぎ、
医者はドイツ語でカルテを書いてきた。
しかし、いかに多大な影響を受けたとはいえ、
日清・日露戦争に勝ち大国となったはずの日本は、
なぜヒトラーと組むような悪手をとってしまったのか?
そして、戦後、敗戦国に叩き落された両国は
まるで異なる復興を遂げた。
東西分断で塗炭の苦しみを味わったドイツは
戦い抜いて統一を勝ちとった一方で、
日本は何を成し遂げたというのか……?
かつてヨーロッパとアジアの中心であった
両国の近現代史をひもとくことで、
みえてきた現在にいたる宿痾とは?
「嘘だらけシリーズ」完結編。