堀辰雄の「蜻蛉日記」「更級日記」
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- ¥407
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発行者による作品情報
「蜻蛉日記」は、平安時代の女流歌人・右大将道綱母がその結婚生活を赤裸々に描いた傑作です。それを堀辰雄が現代語で縮訳した2作品が「かげろうの日記」と「ほととぎす」です。道綱母は、かの藤原道長の父でもある藤原兼家と結婚しましたが、それは苦悩の連続でした。不安や嫉妬、そして道綱を思う気持ちが赤裸々に描かれる一方で、兼家の冗談好きや、彼女を本当は大事に思っている心の機微がひしひしと伝わる逸話も多数含まれています。現代人と何ら変わらぬ男女の気持ちの襞を描いた日記が、千年以上前に書かれて現存していることは驚異的です。ここでは、鳴滝籠りから戻った前半分までです。「更級日記」は、菅原孝標の娘による日記文学として著名です。