夢十夜 第五夜(日本近代文学名作選(48))
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発行者による作品情報
【日本近代文学名作選(48)】
夏目漱石(慶応3年 - 大正5年)による短編小説
「こんな夢を見た。何でもよほど古い事で、神代に近い昔と思われるが、自分が軍をして運悪く敗北たために、生擒になって、敵の大将の前に引き据えられた。その頃の人はみんな背が高かった。そうして、みんな長い髯を生やしていた。革の帯を締めて、それへ棒のような剣を釣るしていた。弓は藤蔓の太いのをそのまま用いたように見えた。漆も塗ってなければ磨きもかけてない。極めて素樸なものであった。敵の大将は、弓の真中を右の手で握って、その弓を草の上へ突いて、」ーー
朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
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