夢十夜 第六夜(日本近代文学名作選(49))
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発行者による作品情報
【日本近代文学名作選(49)】
夏目漱石(慶応3年 - 大正5年)による短編小説
「運慶が護国寺の山門で仁王を刻んでいると云う評判だから、散歩ながら行って見ると、自分より先にもう大勢集まって、しきりに下馬評をやっていた。山門の前五六間の所には、大きな赤松があって、その幹が斜めに山門の甍を隠して、遠い青空まで伸びている。松の緑と朱塗の門が互いに照り合ってみごとに見える。その上松の位地が好い。門の左の端を眼障にならないように、斜に切って行って、上になるほど幅を広く屋根まで突出しているのが何となく古風である。鎌倉時代とも思われる。」ーー
朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事
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