「屋根裏の散歩者」 - wisの朗読シリーズ(29)
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Publisher Description
親の脛をかじりながら生活を送る三郎。そんな彼が楽しみを見出したのは、屋根裏部屋の散歩だった。
郷田三郎は、学校を出てからも親からの仕送りで暮らしている。
どの仕事も、どんな娯楽も面白いとは思えずやめてしまい、下宿も転々としている有様だ。
そんな中、今度移った東栄館という新築の下宿屋の2階で、彼はある楽しみを見出した。
それが、『屋根裏の散歩』だった。
押し入れの天井板から上って屋根裏伝いに、2階に住む二十人もの下宿人の意外な姿を盗み見ることができる。
彼らの知られざる生活や複雑な人間関係を覗く事が、この上ない快楽となった。ある日、虫が好かなかった遠藤が大口をあけて寝ているのを発見した彼は、あるとてつもない「犯罪(殺意)」に夢想して興奮する。
やがてそれを実行に移すのだが・・・。