山姑の怪(小学館の名作文芸朗読)
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【小学館の名作文芸朗読】
行商人の甚九郎が店でうたた寝をしていると、一人の美しい女が店先で休んでいた。気分が悪いという女を、甚九郎は一晩泊めてやることにする。女は、自分は八王子在の者で、身寄りもなく、江戸へ働き口を探しに来たと身の上を語る。そして、親の残した三十両があるから、これを元手に自分を婢なり何なりと置いてくれないかと申し出る。甚九郎はその申し出を受け入れ、女と夫婦になる約束をする──。