廃墟から(小学館の名作文芸朗読)
-
- ¥407
発行者による作品情報
【小学館の名作文芸朗読】
広島市西郊にある八幡村へ移った「私」は、その日、負傷者で立て込んでいた病院から戻ると、ラジオ放送の声が休戦を伝えていた。
もう少し早く戦争が終わってくれたら・・・。
食糧は日々に窮乏していた。
空も山も青い田も、飢えている者には虚しく映る。
なんでもない人声に脅かされることもある。
ひどい下痢のため衰弱しているが、もうすぐ妻の一周忌だ。
「夏の花」のその後を描く短編。