弁護士の論理的な会話術
-
- ¥306
-
- ¥306
発行者による作品情報
※この作品は原著を要約したものです。
会議や交渉の場面で、話の筋が通っていないにもかかわらず、そのまま丸め込まれてしまった経験はないだろうか。人は、あたかも正しいことを言っているようで、実際は見当違いなことを言っている「論理の落とし穴」に陥りやすい。しかも、議論に夢中になってしまうと、その落とし穴にハマっていることさえ気づかないものである。だが、そのままでは相手にとって有利に話し合いを進められてしまうだけだ。そうならないためには、しっかりとした論理的な思考力を身につける必要がある。
著者は、企業法務、事業再生を得意とする弁護士であり、持ち前の論理思考を活かし、これまで数々の案件を担当してきた。だが、昔は議論にめっぽう弱く、何も言い返せないこともしょっちゅうだったという。そんな著者が変わったきっかけが、司法試験の勉強であった。以来、著者の論理的思考力はめきめきと伸びていき、議論に負けないための思考法が身についた。
論理的な思考力を鍛えるためのヒントは、弁護士の思考パターンにあるというのが著者の持論である。とはいえ、論理的な会話を学ぶために、私たちがわざわざ弁護士を目指す必要はない。本書を読めば、論理的な思考が苦手な人であっても、話し合いを有利に進めるための「論理」の扱い方を知ることができる。今なお、法廷という現場で活躍する著者の、論理的に考えるための「秘訣」は実践しやすいものばかりだ。意義のある議論を行いたいビジネスパーソンに、ぜひ読んでいただきたい1冊である。(流石 香織)(毎月第1水曜配信予定)