戦争というもの
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発行者による作品情報
『昭和史』や『日本のいちばん長い日』など、
数々のベストセラーを遺した
昭和史研究の第一人者・半藤一利が、
最後に日本人に伝え残したかったこととは――。
本書では、太平洋戦争下で発せられた軍人たちの言葉や、
流行したスローガンなど、あの戦争を理解する上で欠かせない
「名言」の意味とその背景を、
著者ならではの平易な文体で解説する。
開戦から80年の節目の年に、
「戦争とはどのようなものか」を浮き彫りにした、
後世に語り継ぎたい珠玉の一冊。
「戦争の残虐さ、空しさに、どんな衝撃を受けたとしても、
受けすぎるということはありません。
破壊力の無制限の大きさ、非情さについて、
いくらでも語りつづけたほうがいい。いまはそう思うのです。
九十歳の爺さんがこれから語ろうとするのは、そんな非人間的な
戦争下においてわずかに発せられた人間的な
いい言葉ということになります。
いや、全部が全部そうではなく、
名言とはいえないものもまじりますが、それでもそこから
将来のための教訓を読みとることができるでありましょう。
むしろ許しがたい言葉にこそ日本人にとって
教訓がつまっている。
そういう意味で〈戦時下の名言〉と
裏返していえるのではないかと思うのです」
――本書「まえがき」より抜粋