狐の渡(日本近代文学名作選(12)) 狐の渡(日本近代文学名作選(12))

狐の渡(日本近代文学名作選(12)‪)‬

    • ¥407

発行者による作品情報

【日本近代文学名作選(12)】
土田耕平(明治28年- 昭和15年)による童話『狐の渡』

「むかし、一人の旅人が、科野の国に旅して、野路を踏みたがへ、犀川べりへ出ました。むかうへ渡りたいと思ひましたが、あたりに橋もなし、渡も見えず、困つてをりますと、「もうし、旅のお人。」 といふ声がします。見ると、いつどこからとも知らず、一人のうつくしい顔した子どもが舟をこぎよせてゐるのでした。「渡しのコン助といふものだが渡しの御用はないかな。」 といひますので、「御用は大有りだ。早くわたしてくれ。」 と旅人は舟にとび乗りますと、子どもは艪をたくみにあやつってむかう岸へつきました。舟をおりようとして、旅人がひよいと見ますと、へさきに立つてゐる子どもの尻べたから、長い尻尾が垂れてゐました。」――

朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事

(C)2024 声の書店.

ジャンル
名作
ナレーター
長尾奈奈
言語
JA
日本語
ページ数
00:04
時間
発売日
2024年
6月26日
発行者
声の書店
サイズ
4.1
MB