【現代語訳】学問のすすめ(上) (1.5倍速版付き‪)‬

「天ハ人ノ上ニ人ヲ造ラズ人ノ下ニ人ヲ造ラズト云ヘリ」という一節で知られる福澤諭吉の代表的著作。冒頭の一節では平等思想を説いているかにみえるが、福澤が一貫して言わんとしていることは、その一節に続く「人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ」という点にある。賢愚、貧富、身分の高低は、自覚を持って学問をするかどうかにかかっていることを強調している。その学問というのも、一般に連想するような机上の学問や詩文などではなく、世の中の原理や福利向上につながるような経世済民の学を意味している。国の真の独立を確保し、世の中を自律的に発展させるようにする ためには、「官」ではなく「民」に有為で独立心の強い人材が集まる必要があるのであって、そのために「民」の間で学問がなされなければならないと説く。そのようにして民度の高い国民が形成されれば、穏健な政治によって国は治まっていくとし、法治主義の重要性も併せて説く。 本オーディオブックは、原著の雰囲気を活かしながら現代語訳したものを、朗読したものである。全3巻のうちの上巻で、初編~五編を収録。音訳的活用のために、1.5倍速も収録(通常速:1時間32分29秒、1.5倍速:1時間15分42秒)。テキストは、響林社のHPからダウンロードできます。