知っておきたい 日本の漢詩 第三回 風狂の彼方に――一休宗純
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発行者による作品情報
本タイトルには付属資料が用意されています。詳しくは「デジタルブックレットの探し方」ガイドをご参照ください。 https://support.apple.com/ja-jp/HT208929
<内容紹介>
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
このシリーズは日本の漢詩について、さまざまの立場で歴史の舞台に登場した人々にスポットをあて、その作品と人生を解説する、という方式で進めてまいります。
<第三回 風狂の彼方に――一休宗純>
一休宗純(1394~1481)は、室町時代前期の禅僧(臨済宗)。狂雲子と号しました。京都の生まれで、父は後小松天皇(ごこまつてんのう)と伝えられます。室町幕府の権威が急速に衰えてゆく時代に成長し、尊王の立場から幕政を批判、また当時の禅宗の世俗化に強く反発し、本来の禅宗のあり方を模索しつづけました。生涯を通じて一定の寺に住せず、各地を行脚(あんぎゃ)して武士・町人たちと自由に交際、禅の普及に努めました。その奇才と奔放な言動は、多くの逸話を生んでいます。
一休は詩・連歌・書・画に秀でていましたが、ここでは彼の詩について、次の三つの側面か