秋草の原(日本近代文学名作選25) 秋草の原(日本近代文学名作選25)

秋草の原(日本近代文学名作選25‪)‬

    • ¥611

    • ¥611

発行者による作品情報

【日本近代文学名作選(25)】
若山牧水(明治18年 - 昭和3年)による随筆

「私の生れた家は、東と北とに山を負ひ、前に溪を控へた坪谷村字石原一番戸といふのだった。溪を距てた向側は、また巍峨たる險山となつてゐる。その部落と東隣の部落との間には、少しの間人家が斷えてゐて、和田越といふ小さな峠を越して来ると、まづ私の家が取っ着きとなり、そのまゝ疎らに溪に沿うて、西へ細長く、総戸数二十二戸ばかりの石原となるのだつた。西の方から白々と瀧のやうな長い瀬になって流れて来たその溪は、丁度私の家の眞下で、大きく彎曲して、そこだけ深い淵となってゐた。二階からはその大きな淵が一面に見下されて、月の夜など特に好かった。」ーー

朗読:長尾奈奈
企画/制作:声の書店
協力:株式会社 仕事

(C)2024 声の書店.

ジャンル
名作
ナレーター
長尾奈奈
言語
JA
日本語
ページ数
00:07
時間
発売日
2024年
12月27日
発行者
声の書店
サイズ
7.8
MB