羽佐間道夫で聴く「競馬」 ラジオ日本聴く図書室シリーズvol.102
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ラジオ日本・聴く図書室第102弾は、織田作之助の「競馬」。京都帝大をでて、歴史の教師になった寺田。小心者で律儀だが、酒場の女給、一代を妻に持つ。しかし、幸せな日々も束の間、一代は乳癌に侵されてしまう。ある日一代宛てに葉書が届く。「明日午前十一時、淀競馬場、去年と同じ場所で待っている」。妻のかつての愛人の存在に気づく寺田。嫉妬と殺意が寺田のなかにうごめく。壮絶な痛みのなか息絶える一代。妻の死を境に競馬にのめりこんでいく寺田。そこでひとりの男と出合う・・・。スピード感あふれるラストは秀逸。哀しくもすさんだストーリーのはずが、どこか清々しささえ感じる。羽佐間道夫の読みに聴き入ってほしい。