菊屋敷
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発行者による作品情報
◆作品について
山本周五郎が描く、一人の女性の静かな自己犠牲と、その内に秘められた強い意志の物語。主人公の志保は、亡き父の跡を継ぎ、村塾で子供たちを教えながら穏やかに暮らしている。彼女の元に、父の門下生からと思われる差出人不明の恋文が届き、心に静かな波紋が広がる。
そんな中、野心を抱く夫と共に高田から戻った妹・小松に、長男の晋太郎を養子として預かってほしいと懇願される。自らの幸福の可能性と、姉としての責任との間で、志保が下した決断とは。女性の生き方、家族の絆、そして武士の時代の理想と現実が、美しい菊の咲く屋敷を舞台に繊細な筆致で描かれます。
◆この動画の目次
0:00 菊屋敷 一
7:12 菊屋敷 二
13:56 菊屋敷 三
21:11 菊屋敷 四
28:38 菊屋敷 五
35:11 菊屋敷 六
42:29 菊屋敷 七
49:44 菊屋敷 八
57:45 菊屋敷 九
1:05:00 菊屋敷 十
1:11:51 菊屋敷 十一
1:19:18 菊屋敷 十二
1:26:02 菊屋敷 十三
1:33:01 菊屋敷 十四
1:40:44 菊屋敷 十五
1:48:12 菊屋敷 十六
1:55:42 菊屋敷 十七
2:08:20 菊屋敷 十八
◆主な登場人物
志保(しほ)
物語の主人公。亡き父の遺志を継ぎ、村塾を営む聡明で芯の強い女性。自らを美しいと思わず、学問の道を志したが父に止められた過去を持つ。甥の晋太郎を我が子として育てる。
小松(こまつ)
志保の妹。美しく勝気な性格。夫・晋吾の出世のため、長男を姉に預けるという大胆な行動に出る。環境によって心の在り様が大きく変わる。
園部 晋吾(そのべ しんご)
小松の夫。志保の父の門下生で秀才だったが、立身出世への野心を強く持つ。妻と共に蘭学を学ぶため長崎へ向かう。
晋太郎(しんたろう)
小松と晋吾の長男。志保に引き取られ、武士として厳しく育てられる。幼いながらも、自分の意志で厳しい道を選ぶ気骨を持つ。
杉田 庄三郎(すぎた しょうざぶろう)
志保の父の門下生たちの中心的存在。志保に密かな想いを寄せている可能性が示唆される人物。国を憂い、仲間と共に幕政を批判する活動を行う。
お萱(お萱)
志保と小松の乳母で、現在は志保…