落葉の隣り
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Publisher Description
同じ長屋で生まれ育った繁次と参吉、それにおひさ。思い込みとすれ違いで取り返しのつかない恋と、信じていた男が落ちぶれていく様に、ほろ苦い思いでいっぱいになる繁次。誰もが覚えのある胸の痛みを描き出す物語。
繁次と参吉は同い年。同じ長屋で生まれ育った。参吉は大人びて辛抱強く、繁次は“おれとは人の段が違う”と思った。熱っぽく仕事への意気込みを語る参吉のことを、十万人に一人の人間だと思う繁次。おひさが参吉を好きになるのも無理はない。繁次はおひさを想いこがれながら、そう信じ込んで心をすり減らしていた。あるとき繁次は、参吉とおひさが抱き合っているのを見た。性格も仕事ぶりも正反対の繁次と参吉の運命は。繁次とおひさのすれ違いの行方とは。