資源ルート・インド洋と中印の対立 資源ルート・インド洋と中印の対立

資源ルート・インド洋と中印の対‪立‬

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発行者による作品情報

国際情勢の専門家が、要注目のインド・中国情勢を資源という観点で論じます。日本にとって無視できない両国の思惑やいかに?スリル満点の講演会です。春名幹男氏は共同通信社時代には米国を中心に国際舞台で活躍し、国際政治情勢を鋭く分析、報道してきた。現在も大学教授の傍ら国際ジャーナリストとして活躍中だ。新興国の代表格である中国とインド。両国の経済発展に伴うエネルギー資源の確保と軍事力の観点からインド洋の戦略性を分析、解説した。講演を通じて浮かび上がるのは中国のしたたかな国際的な軍事・エネルギー戦略である。中国がミャンマーの軍事政権を支援して同国に港を建設、スリランカ、バングラデシュ、パキスタン、ココ島などに相次いで港や軍事基地を建設している実態を明らかにした。中国はインド洋沿岸諸国に転々と造る「港のつながり」(スプリング・オブ・パールズ)を通じて中近東やアフリカ、中央アジア諸国へのテコ入れを図っているという。これらの地域は石油、天然ガスを始めレアメタルなどエネルギー資源の宝庫であり、その確保を視野に入れた戦略とみる。経済発展が期待されるインドもこうした中国の動きに注目し、両国は「競争と協力」を図りながら「お互いに牽制し合っている」という。またオバマ米大統領が11月の初のアジア歴訪の際、ミャンマー政権に対して従来の厳しい対決姿勢から対話政策に転じた背景には中国に対する牽制もあると分析する。春名氏は「我々は中国が着々と進めるインド洋での軍事化の情勢を見守る必要がある」と指摘。その上で「日本の知恵でインド洋での新たな世界大戦を避け、東アジア共同体構想を平和裏に進めていくことで中国の牙を抜くことを考えるべき」と結んだ。

ジャンル
ノンフィクション
ナレーター
春名幹男(名古屋大学大学院教授・元共同通信ワシントン支局長)
言語
JA
日本語
ページ数
01:10
時間
発売日
2010年
1月18日
発行者
暦日会、パワーレクチャー
サイズ
70.2
MB