都会地図の膨脹(小学館の名作文芸朗読)
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【小学館の名作文芸朗読】
尋常五年の地理の授業で、教師は地図を見せながら、わずか一年の間に村がどう変わったかを尋ねていた。優良な耕作地だった田舎はなぜ市街地に変わったのか。この村では地主達が小作百姓に年十五円で土地を貸していた。ところが、そこを住宅地にして八十円で借りたいという借り手が現れると、地主は小作人達から耕作地を取り上げていった。小作人達が店を開き、工場で働き始める中、甚吉だけは百姓をやめなかったが・・・。