wisの小川洋子 02「まぶた」 wisの小川洋子 02「まぶた」

wisの小川洋子 02「まぶた‪」‬

    • ¥1,019

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発行者による作品情報

【解説】
15歳の私は、血を流して倒れていたところを介抱したことをきっかけに、中年男性のNと出逢った。母親への軽い反抗心もあって、私は島の一軒家だという彼の家に着いて行く。彼は家でもネクタイとスーツを好んで着る人だった。その髪は、強風の浜辺でも、ベッドでも全く乱れることがない。Nの家にいると感じる奇妙な視線は、病気で瞼を切断されたハムスターのものだった。
一度もしゃべったところを見た事のない渡し船を操縦する若い男、町の高級レストランでNが昔、プロポーズしたという、バイオリンが上手でまぶたがきれいだった女性。Nは私のまぶたも同じように美しく完璧だといい、私に弾けないバイオリンを弾かせ、その女性が戻ってきたかのような錯覚を愉しむのだった。そうして、Nを知るにつれ、私のすべてが彼に委ねられていく・・・。
ところが、私がいつも帰る桟橋で、見送りに来たNの状況は暗転する。「誘拐なんかじゃない、Nはただ、あんなにも郵便為替を待っていただけなのに!」――その日、船から降りてきたのは、いつもの郵便配達人ではなかった。(C)wis

【朗読時間】1時間12分17秒

【朗読】wis
※透明感と落ち着きのある声で親しまれている女性朗読家です。

ジャンル
フィクション
ナレーター
wis
言語
EN
英語
ページ数
01:13
時間
発売日
2015年
11月10日
発行者
響林社(<声を便りに>オーディオブック)
提供元
Audible.com
サイズ
73.8
MB