教師が没頭すると生徒が育つ 教師が没頭すると生徒が育つ

教師が没頭すると生徒が育‪つ‬

演劇に魅了された我が半生を振り返る

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発行者による作品情報

目次


序章〜飛翔装置という劇団〜


第一章演劇に魅せられて


第二章授業とは、演劇の一部


第三章つかこうへいさんとの出会い


おわりに


序章〜飛翔装置という劇団〜


「男子校の演劇部」と聞いて、

どのようなイメージを持たれるでしょうか?

演劇部の顧問を務める身としては残念ではありますが、

運動部の明るく溌剌としたイメージとは違い、

おとなしくて地味でマニアックな集団を

想像される方が多いのではないでしょうか。


しかし、実際はまったく違います。

一度観ればわかっていただけると思いますが、

生徒たちはとても熱く、内容もとても魅力的です。


舞台に立つ生徒たちもそれを支える生徒たちも、

ときに真剣な表情で、ときに目を輝かせて、

演劇に、そして自分自身に向き合っています。

彼らのいきいきとした姿を見れば、

「男子校の演劇部」の固定概念が一新されるはずです。


私自身も、演劇に魅せられた一人です。

そして教師になった今も、生徒たちと一緒になって、

日々演劇に打ち込んでいます。


私にとって演劇とは、

「飛翔装置」、つまり、飛び立つための道具です。

演劇を通せば、なんでもできる。

自分ではなり得ないものになったり、

現実ではあり得ない世界を描いたり、

普段は言えないような心の声を吐露できたり…。

そんな、万能の力を与えてくれる特別なものです。


そして私は、

演劇を通して、多くのことを学んできました。

目標に向かって努力すること、

仲間と協力すること、

苦しみに耐え、壁を乗り越えること、

向上心を持って理想を求め続けること…

挙げだすと切りがありませんが、

演劇なくして今の私はありません。


私の場合は演劇でしたが、

夢中になれるものに出会えることは、

人生においてとても重要であり幸せなことです。

そう、夢中になれるものこそが、

その人を成長させるのです


獨協の生徒たちにも、

そんな「夢中になれるもの」を

見つけてほしいと願っています。

それが何なのか、

どのタイミングで見つかるのかは、

誰にもわかりません。

ですが、もし獨協でそれが見つかれば、

私は全力でサポートしてあげたいと思っています。


今回は、

幸いにも夢中になれるものを見つけた私の、

演劇に寄せる思いや獨協での取り組みについて、

書いてみたいと思います。


◆プロフィール

柳本博(やなぎもとひろし)

一九六一年生まれ、山梨県甲府市出身。

中央大学文学部文学科卒業後、

一九八四年より獨協中学・高等学校にて

国語科教諭を務める。


演劇部顧問として作・演出した自作が、

一九九一年東京都高校演劇コンクールで

最優秀賞、創作脚本賞を受賞。

さらに、一九九二年全国高校演劇コンクール(沖縄)、

二〇〇〇年国立劇場全国高校演劇大会東京公演に出場。


二〇〇九年、二〇一五年には

韓国演劇協会の招請により

韓国の全国青少年演劇祭に日本代表として出場。

二〇一六年には韓国演劇協会より

功労賞を授与される。


また、『日本戯曲大事典』(二〇一六年白水社刊)

の高校演劇分野の執筆も担当する。


好きな映画監督は北野武。

「あんなに毒舌でしゃべる人なのに、

映画の中では寡黙になる。

そのギャップがおもしろい。

言葉ではなく絵で語る、

普遍性と広がりのある世界観が素晴らしい」。

ジャンル
子育て
発売日
2017年
5月30日
言語
JA
日本語
ページ数
40
ページ
発行者
カリキュラム株式会社
販売元
CURRICULUM CO LTD
サイズ
370.7
KB

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