あいにくあんたのためじゃない
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3.6 • 8件の評価
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- ¥1,800
発行者による作品情報
過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇。
APPLE BOOKSのレビュー
第171回(2024年上半期)直木賞候補作 - コロナ禍からアフターコロナまで、生き苦しくなっていた現代社会をさまざまな角度から切り込んだ爽快なエンターテインメント短編集『あいにくあんたのためじゃない』。一軒のラーメン屋を舞台に、炎上したラーメン評論家と彼が無意識に傷つけてきてしまった人々のポジティブな復讐(ふくしゅう)譚「めんや 評論家おことわり」、コロナ禍で引きこもっていた妊娠中のシングルマザーとSNS友達の母との暑くて優しい夏をつづる「トリアージ2020」、緊急事態宣言中に中庭で遊ぶ子どもたちに声を荒らげた101号室の住人と、他住人たちの駆け引きを描く「パティオ8」、なぜかずっとつぶれないマダムが経営する婦人雑貨店の存在理由を明かす「商店街マダムショップは何故潰れないのか?」など全6編が収められている。どの作品も世相を表したさまざまな社会問題や違和感の片りんがちりばめられ、どこか友人たちの話を聞いているような親近感もある。いろいろあるけれど「まあなんとかなるよ」というような、そんな明るさが物語に一貫して流れているのが“エンパワーメント小説”と呼ばれる理由なのだろう。第171回直木賞の候補作となり、コミカライズもされた。
カスタマーレビュー
hilo3939
、
地獄
世の中の悪いところ、人間の浅ましさを煎じて煮詰めたような文章で、サラリーマンにはなかなか厳しい読書体験でした。
読めはするが全く好きになれません。