うさぎの町の殺人
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発行者による作品情報
次々と起こる事件。町の暗部迫った父の運命は山間にある「三浦半島二子山ピープルタウン」。
町が造成される前から多くのうさぎが棲息していたことから「うさぎが丘」と呼ばれていた。娘の大学進学を機に越してきた黒田父娘は、
平凡な日々を過ごしていたが、うさぎの惨殺や大学生連続自殺が発生。
不穏な空気が漂う中、娘が失踪。父は行方を探して奔走するが、町の暗部に迫ってしまい……。
APPLE BOOKSのレビュー
うさぎが野生化している地方のニュータウンで起きた不可解な連続自殺事件に、ある父娘が巻き込まれていく本格ミステリー。三浦半島の二子山ピープルタウン、通称“うさぎが丘”に、娘の大学への入学を期に引っ越してきた父娘、黒田茂と葵。平穏に見えた町だったが、頻繁に起こっているうさぎの惨殺事件、そして娘が通う大学、平成理科大学の学生が自殺した事件と、少しずつこの町の不穏な一面を知っていくことに。交番の警察官が「表があれば、必ず裏がある」とつぶやいた、“裏側のうさぎが丘”の黒い影が黒田父娘に忍び寄る。いくつかの事件、複雑に絡んだ人間関係、町の隠された歴史、さまざまな点がつながったとき、違和感が実態となって襲ってくる。そして事件は起こった。行方不明となった娘の葵、彼女のサークル仲間たちの謎の連続自殺。複雑に練り上げられたミステリーの面白さはもちろん、プロローグの謎が回収される時、驚きの連続が読者に訪れる。