おおきな森
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- ¥3,600
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発行者による作品情報
東北から南米へ
戦前から現代へ
時空の森を貫き
その列車は疾る
小説家兼探偵・坂口安吾が、疾走した高級コールガールの行方を追う「第一の森」。
記憶を持たない男・丸消須ガルシャが乗った列車で不可解な殺人事件が起きる「第二の森」。
そして私は小説に導かれ京都、長崎、東北と漂泊し、手記「消滅する海」をしたため続ける。
ミステリ、SF、幻想小説にして世界文学。
前人未踏のギガノベル、ここに誕生!
APPLE BOOKSのレビュー
“ギガノベル”と著者の古川日出男本人さえも語る、めくるめく大長編の幻想SFミステリー小説『おおきな森』。ラテンアメリカの作家、ボルヘスやガルシア・マルケス、日本の作家の坂口安吾など、実在する人物がメタファーのように登場し、満州事変から現代、そして京都、長崎、東北から南米まで、時空と空間が交差する途方もなく“おおきな森”へと読者をいざなう。“第一の森”では小説家であり探偵業も営む坂口安吾が消えたコールガールを捜索し、“第二の森”では丸消須(まるけす)ガルシャと防留減須(ぼるへす)たちは乗り合わせた列車で奇妙な密室殺人事件に遭遇する。そして作家である“私”が各地を転々としながらつづる手記、“消滅の海”。模索しながら読み進めるだろういくつかの物語が徐々に立体感を帯び始めた時に、見えてくる世界とは…。ジャンルも表現方法も縦横無尽に行き来する作家が紡ぎあげる集大成といえる超大作。