かぐや姫の罪 誰も知らない『竹取物語』の真実
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3.3 • 3件の評価
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発行者による作品情報
「罪の償いの期限がきたので、迎えにきた」といい、かぐや姫を月の都に連れ戻しにきた天人たち。しかし『竹取物語』ではどんな罪を犯したのか説明されていません。「かぐや姫が犯した罪」とは何か? 「消えたかぐや姫の前世譚」とは? 「霊峰富士山とかぐや姫」との関わりとは? 「聖母マリアとかぐや姫の不思議な共通点」とは? 日本文学ではなく、神道学の視点から、天上界でのかぐや姫の意外な過去に迫る一冊。
APPLE BOOKSのレビュー
神道学者の三橋健が日本最古とされる物語文学『竹取物語』を多角的に分析する『かぐや姫の罪 誰も知らない『竹取物語』の真実』。竹から生まれたかぐや姫はなぜ地球に現れ、愛するおじいさんとおばあさんを置いて月へ戻っていったのか。スタジオジブリのアニメーション映画『かぐや姫の物語』で高畑勲監督も同じ謎に挑んだように、一番知りたいことを包み隠すファンタジーは、1,000年以上も日本人を引き付けてきた。神道学の視点で『竹取物語』の罪と背景に分け入る著者は、神話や各地の風土記からキリスト教の処女懐胎伝承にまで視野を広げ、好奇心を刺激する。幼い頃に聞かされたきりで忘れかけていたファンタジーが、壮大で人間味ある大人向けの物語となってよみがえるだろう。42ページにわたるオールカラーの『竹取物語絵巻』も必見。とぼけた顔のおじいさんや、かぐや姫の無理難題に振り回される求婚者たちの慌てぶりがおかしい。