せいのめざめ
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- ¥1,200
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発行者による作品情報
修学旅行の夜、プールの授業、エロ本と夏休み……。「あの頃、女子は何を考えていたのだろう?」「教室の男子と性は、うまく結びつかなかった――」妄想と憧れが暴走した日々を鮮やかに描く。
「知らないことを想像で補おうとする姿が最高に面白くて笑った。そして、教室で戯れる女子達を思い出して切なくもなった。」
……又吉直樹さん(芸人)
「膨らみはじめた胸の痛み ブルマーの心許なさ バカ男子への嫌悪感と恋心……恥ずかしい記憶が次々とよみがえり 胸の奥がくすぐったくてたまらなかった。」
……菊池亜希子さん(女優・モデル)
――10代は性の謎の中にあるのです
性の謎というのは一度に解けるものではなく、
コツコツと情報を集めてきて
自分なりに組み立て、理解していかなければなりません――(本文より)
10代の性の知識は自由、かつ大胆不敵。
♂・♀それぞれの立場から妄想と憧れの日々を描いた問題作!
APPLE BOOKSのレビュー
イラストレーターの益田ミリとライターの武田砂鉄が、学生時代を懐古しながら10代の性の目覚めについて記したエッセイ集。益田がほのぼのタッチのイラストで、武田がシュールなコラムで、男女それぞれのエピソードを綴り、2つの視点から楽しめる構成が本作の魅力。互いの持ち味が生かされ、性というセンシティブなテーマながら肩の力を抜いて読める作品に仕上がっている。少年少女たちが独自の情報網と理論を駆使して、その謎を解明しようと試行錯誤する行為は、誰しもが若かりしころに通った道。両者の体験談に自らの思春期を重ねて読むと、かつての自身の姿が愛おしくも感じられ、次はどんな話が飛び出すのかという期待と共に引き込まれていく。間の抜けた失敗談や個性的な同級生たちの話にお腹を抱えながらも、最後に残るのは、自由奔放な想像力で性を捉えていた昔には戻れないという、切なく甘酸っぱい余韻。読めば必ずあの頃の自分に、仲間たちに再会できる、温かな一冊。