てのひら創世記(1‪)‬

APPLE BOOKSのレビュー

『ひとりぼっちの地球侵略』の作者、小川麻衣子による学園日常コメディ×異能バトルマンガ『てのひら創世記』。けんか三昧の日々を送るヤンキー中学生の須崎愛一郎と、唐突に彼の元を訪ねてきた少女剣士の柊千絵。それぞれ若くして、ただならぬ過去を抱え、謎めいた因縁に導かれるように巡り会った両者は、いきなり激しく決闘。そこへ不思議な赤ん坊の出現、人間ではない者からの襲撃と事件が続き、2人は共に激動の運命へと巻き込まれていく。いがみ合いながらもお互いに惹かれていく主人公とヒロインによる学園ラブコメに加え、古武術、SFなど多彩な要素が盛り込まれ、先の読めない展開がページをめくる手を止めさせない。シリアスと脱力感が同居する独特の作風が、そのまま反映された絵柄も魅力的。