とくにある日々(1‪)‬

APPLE BOOKSのレビュー

とある高校を舞台に繰り広げられる学園シュールギャグマンガ。1年2組のしいと黄緑は、校庭にそびえ立つ“めちゃくちゃ悪っぽい”像が気になっている。その像を巡って教師にトラブルが降りかかり、くしくも2人の前で“悪っぽい”光景が繰り広げられる。その他、想像の斜め上を行く部活動、1を聞いたら10返すという言葉数が異なる友人同士の会話など、本当にささいな「とくにない」日常の一コマを、思春期特有のノリで「とくにある」にしてしまうエピソードが満載。女子高生2人の独特な切り口とテンポが癖になり、じわじわと笑ってしまう。脱力系のキャラクターと比較して、コマ割りやカラーは意外なほど叙情的。学園生活へのノスタルジーも感じさせてくれる。