なぜならそれは言葉にできるから――証言することと正義について なぜならそれは言葉にできるから――証言することと正義について

なぜならそれは言葉にできるから――証言することと正義につい‪て‬

    • ¥3,800
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発行者による作品情報

暴力をうけた人は、それを話すことができるだろうか。周囲の人はそれを聞くことができるだろうか。暴力は、日常の「こうであるはずだ」という約束を壊す。世界で生きていく前提が崩れてしまうのだ。だから、何が起こったのかを認識するのにとても時間がかかる。その話を聞いた人も、言われたことを即座に理解することはできない。けれども、暴力は世界中で蔓延し、ある日突然被害者になる人は増え続けている。世界への信頼を打ち砕かれた人が、ふたたび世界へと戻って来られるために、私たちは何ができるだろうか。著者エムケは戦地を取材し、さまざまな人と出会う。そこから、「語ること」「聞くこと」「聞いたことを伝えること」について考えていく。語ることを強いるのではなく、言葉にできないとするのでもなく、「それでもなお語る」ことを探ること。口ごもりながら、断片的に語るとき、そこには空白があり、謎があるかもしれない。だからこそ「それ」は言葉にできる。語りの首尾一貫性ではなく、聞く人が「それ」を聞けるかが、世界への信頼を取り戻す鍵となる。出会った人々の言葉とともに、旅するエムケの生活や思い出が、普遍的な考察へとつながっていく。温かく、深みのあるエッセイ。

ジャンル
ノンフィクション
発売日
2019年
10月16日
言語
JA
日本語
ページ数
248
ページ
発行者
みすず書房
販売元
Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
サイズ
801.7
KB
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