



まったく新しいアカデミック・ライティングの教科書
-
-
4.8 • 6件の評価
-
-
- ¥2,000
-
- ¥2,000
発行者による作品情報
人文学の論文執筆には、基礎となる習得必須の知識と技術がある。しかし、それを現在の大学教育はうまくカリキュラム化できていない。どんな条件を満たせば論文は成立したことになるのか、どの段階でどの程度の達成が要求されるのか、そしてそのためにはどのようなトレーニングが必要なのか。そもそも、なんのために人文学の論文は書かれるのか。期末レポートからトップジャーナルまで、「独学で書く」ためのすべてを網羅する。
カスタマーレビュー
AntarktikaID
、
書くことは簡単、机に座って血を流すだけ
今までの日本語の書籍は、「どのように書くか」について書いてきた。この本では「何を書くか」について書かれている。
「いい文章の条件は書き手に本当に書きたいことがあることだ」と言われる。この本は、技法など学んでも意味がないとまでは言わないが、少なくとも書くこと(argument)なしには論文に値しないという。
「結局のところ、論文執筆の実力はおおきく2つに分けられる。ひとつは、どれだけ強いアーギュメントをつくれるか。そしてもうひとつは、いかにそのアーギュメントを説得的に論証できるかである。」
書くのなら、そしてそれが読むに値するのなら、contestedでなければならないし、書き手はリスクに晒されねばならない(血を流す)ということだ。
論文を書くために必要なことは、その跳ね返りにも屈せぬほどの命題を提する、それに必要な価値を磨くこと。畢竟怯まず生きることだと主張する。ヘミングウェイのいうように──そう付け足したら、私のargumentではなくなってしまうけれど。