アンチ・オイディプス 合本版 資本主義と分裂症
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- ¥3,000
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発行者による作品情報
マグマのような苛烈な文体によって、唯物論哲学を大胆に書き変えた名著の新訳。
※本電子書籍は、「アンチ・オイディプス 資本主義と分裂症 上・下」の合本版です。
APPLE BOOKSのレビュー
ポスト構造主義を代表する哲学書の一冊として、1972年の発表以来、今なお人々を魅了し続けている「アンチ・オイディプス 合本版 資本主義と分裂症」。哲学者ジル・ドゥルーズと精神科医フェリックス・ガタリの共著である本書は、精神分析学の巨人ジークムント・フロイトの提唱した"エディプス・コンプレックス"を徹底的に批判し、社会に大きな衝撃を与えた。欲望は人が成長するにつれ諦めと抑圧に向かう、とフロイトは解説したが、それに対しドゥルーズとガタリは、欲望は本来自由であり革命性を持つと主張、欲望を家族間の問題にとどめてしまうフロイトはその革命性を無視しているため、資本主義の支配・被支配の関係性に加担することになったと指摘する。その構造への対抗策として彼らが提唱する自由な欲望の流れという考え方は、抑圧から逃れるためのヒントを含んでおり、読者に発見を与える。著者が新しく創った"器官なき身体"、"欲望する機械"などの言葉は、哲学の領域を超えて広く人々に影響を与え、多くの書物や論文に引用されてきた。その輝きは時代が変わっても消えることがない。