



アントキノイノチ
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4.2 • 34件の評価
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発行者による作品情報
杏平はある同級生の「悪意」をきっかけに二度、その男を殺しかけ、高校を中退して以来、他人とうまく関われなくなっていた。遺品整理会社の見習いとなった彼の心は、凄惨な現場でも誠実に汗を流す会社の先輩達や同い年の明るいゆきちゃんと過ごすことで、ほぐれてゆく。けれど、ある日ゆきちゃんの壮絶な過去を知り……。
「命」の意味を問う感動長篇。岡田将生、榮倉奈々主演で映画化の話題作!
APPLE BOOKSのレビュー
シンガーソングライターであり、小説家としても数々のベストセラーを生んでいるさだまさしの「アントキノイノチ」。「解夏」「眉山」に続き、本作も2011年に映画化されている。高校時代に抱いた強い殺人衝動によって心を壊してしまった主人公が、父にすすめられて遺品整理業に従事することになる。誰に看取られることもなく死んでいった人々の遺品を回収・整理するというその仕事から、命の重さについて改めて考え、周囲の人との関わりにも助けられながら、次第に立ち直っていく姿が描かれる。死の現場の凄惨な描写や、主人公が心の闇を抱える過程などに気持ちが重くなるが、実在の会社をモデルにしたという遺品整理会社の先輩の誠実で思いやり溢れる仕事ぶり、同じく壮絶な過去を持った少女との出逢い、息子を想う父の愛情などに、主人公と一緒に癒されていく感覚を覚える。フィクションでありながら、自分だったらどうするのか、自分はどう生きて死ぬのか、色々なことを読者自身に問いかけてくる1冊。
カスタマーレビュー
ゆー ごっち
、
泣いてしまう。
電車内にも関わらず、目が潤んでしまって、恥ずかしい思いをしたが、読んで良かったと思える作品。映像化したものも見てみたい。