インターネットは自由を奪う 〈無料〉という落とし穴
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- ¥2,400
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発行者による作品情報
自由でオープンな場として構想されたインターネット。だが今や、巨大企業が金を稼ぐ領地と成り果てた。人々の全ての行動を記録し、マネタイズするネット上でささやかな自由を満喫するだけでいいのか。IT産業の内部を知りつくす企業家・作家が解決策を提案!
APPLE BOOKSのレビュー
私たちの生活に浸透しているインターネット。便利な一方で、加速度的に発展することによる、経済や文化面に起こるマイナス効果について問題提起し、その解決策を探る「インターネットは自由を奪う――〈無料〉という落とし穴」。デジタル音楽サイトの創設者でもある著者、アンドリュー・キーンは現在、一握りの強大なIT企業のみが市場を独占しており、今後ますます経済格差は拡大、雇用機会は減少していくと主張。また、情報の行き過ぎた透明性により、個人情報も危機にさらされることを憂慮する。本書では、デジタルネットワークの黎明期から、共通の目的や道徳意識に支えられていた過去をたどり、学者から実業家へとネットの支配権が移っていく流れを、ドラマチックに解き明かす。また、著者自身の経験や失敗をふまえ、現代におけるネットの問題点が詳細に語られる。膨大な調査や知識に基づく内容だが、堅苦しくはなく、有名な映画や小説の内容なども引用され、飽きさせない。個人個人が社会全体を見通す目を持ち、リテラシーを持つことがいかに重要であるかも実感させられる。