ウェルベルム-言葉の戦争-(1‪)‬

APPLE BOOKSのレビュー

「言葉集め」のサバイバルゲームに巻き込まれた高校生たちを描く、頭脳型バトルマンガ。脚本家を夢見る入間ケイジは、ある日不思議なゲームに招待される。その正体は一つの「動詞」で事物を操り、殺し合うワードバトル。「開く」を引き当てたケイジは何を開き、どう戦うのか。主語と目的語でガラリと意味が変わる、日本語の動詞に着目したユニークな作品。アクションの躍動感もあるが、戦いの要は語彙（ごい）力と発想力、フェイクを駆使した心理戦だ。次々に登場する敵味方のキャラクターと能力も個性的。周囲にやゆされても脚本の勉強をしてきた、ケイジの努力が報われる瞬間は胸が熱くなる。最強の動詞、そしてことわざの意味は何なのか、期待して待ちたい。