カルマ真仙教事件(上)
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3.6 • 11件の評価
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発行者による作品情報
平成最悪のテロ事件を描く、注目の全三巻。警視庁公安部OBの鷹田正一郎は絶句した。カルマ真仙教元信者の死刑囚が、秘かに五億円もの金を残していたらしい。その大金は、とある貸金庫に眠っているという。死刑囚とは誰なのか。それは教団の隠し財産なのか。二十年の時を経て、鷹田は孤独な捜査を開始する。
APPLE BOOKSのレビュー
警視庁公安部出身の濱嘉之が自らの捜査経験を基に平成最悪の無差別テロ事件を描いた『カルマ真仙教事件』。限りなくノンフィクションに近い筆致で、オウム真理教が引き起こした事件の知られざる裏側に肉薄する。世間を震撼させたカルマ真仙教事件から二十数年。警視庁公安部の管理官だった鷹田正一郎は、現在、危機管理コンサルティングを行っている。そんな彼に、驚くべき事実が告げられた。死刑囚となっているカルマ真仙教元信者が密かに5億円もの現金を残していたというのだ。鷹田は、カルマ真仙教に関する資料にあたり、自分の記憶とほとんど知られていない極秘情報を手繰り寄せ、真相を探り始める…。固有名詞はすべて変えられているが、モデルとなった出来事や人物は容易に想像がつくため、世間を騒がせた事件の数々が生々しくよみがえる。広域暴力団や政治家といった幅広い人脈を駆使した情報戦が実にスリリング。「警視庁情報官」シリーズなどの警察小説で知られる著者の渾身(こんしん)の長編だ。