ガラスの仮面 1

APPLE BOOKSのレビュー

1976年の連載開始から40年以上にわたって、演劇の世界の表と裏を情熱的に伝えてきた少女マンガの金字塔『ガラスの仮面』。演劇に人生を賭ける天才少女、北島マヤ。恵まれた家庭に生まれ、演劇界のサラブレッドと呼ばれる姫川亜弓。運命のライバルがぶつかり合い、不条理な試練を乗り越えて、伝説の演劇『紅天女』の主演を奪い合う。才能をねたむ周囲からのいじめや陰謀すらも、演技の糧にしてしまうマヤのハングリー精神は、スポ根マンガにも通じるストイックさ。そして、名声に溺れず正々堂々と戦う亜弓の純粋さもすがすがしい。マヤの才能に惚れ込み、叱咤激励する月影先生の厳しいお言葉には、マヤだけでなく読者も背筋が伸びるはず。